ナガミヒナゲシ ( ケシ科 )

ナガミヒナゲシ は、 地中海沿岸が原産の一年草あるいは越年草で、多くは農産物について入った非意図的な帰化植物とみられています。 土を選ばず、小さな個体でも正常な種子を作るという、強い繁殖力があります。 日当たりの良い道路の際や、コンクリートの隙間にも生え、勢力範囲を拡大しています。
全草が細い毛に覆われ、基部付近で枝を分け、高さ30~60cmほどに花茎をのばします。 葉は羽状に1~2回深裂して、茎の下部の3分の1程度までにつきます。 発芽の時期が2回あり、秋に発芽しロゼットの状態で越冬するものと、春先に発芽するものがあります。 秋の発芽個体に比べ、春の発芽個体は小さいものの、いずれも4~5月に花茎を伸ばして、花を単生します。
蕾は下を向いてつき、開花近づくと茎が真っ直ぐに伸び、上向きに咲きます。 がくは2個あり、長毛を密生し、開花すると落ちます。 1日花で、普通、花弁は淡赤色で4枚あり、おしべは多数、花柱はなく、子房上部の柱頭盤に 4~10本の柱頭が放射状につきます。 果実はさく果で細長く、熟すと褐色になり、蓋 ( 柱頭盤 ) の周囲に種子を射出する隙間ができます。 長い茎が風に揺られることで、種子が射出口から播き散らされます。
ナガミヒナゲシ には、subsp.lecoqii と subsp.dubium の2亜種があり、ともに国内に入っているとされます。 lecoqii は葉や茎の切り口から出る乳液が黄色で、花弁に隙間があり、3月末頃(ソメイヨシノの咲くころ)から開花します。 dubium の乳液は白く、花弁は重なり合い、4月中旬ころに咲き始めるとされます。
参考 www.jsrt.jp/pdf/dokomade/35-4nagamihinageshi.pdf、他

英名 Field poppy、 Longhead poppy。和名は、Long~の直訳とみられます。
属名:Papaver 、ラテン語の ケシ を意味する。乳液を幼児のかゆに見立てたなど、諸説あり。
種小名:dubium 、疑わしい、不確実の、 の意味。
亜種名:lecoqii 、不明
2005-2009-2020.05.25.Re
ナガミヒナゲシ Papaver dubium L.subsp.lecoqii
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