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実際、ナガミヒナゲシの汁でかぶれた人、いる?

自然ガイドのくますけさんが、ナガミヒナゲシについて書いていた。

へえー、あのナガミヒナゲシでかぶれることがあるのか。知らなかった。

ナガミヒナゲシでかぶれるかもしれないという話は、知らない人が多いからこそ、そして危険という語を使って煽れるからこそ、ネットで拡散しやすい話だなと思う。

自分は、最初はあの花の色が綺麗だと思っていたが、もう飽きた。見つけたら素手で引っこ抜いている。
咲き始めは綺麗なのだが、だんだん色褪せてくる、その色褪せた感じが好きじゃないのだと思う。

ナガミヒナゲシ?

2019年の記事

論争があったららしい。

外来生物の侵入を防いで固有種を守る、などというのは、もはや贅沢な絵空事でしかありません。

と。外来種問題は難しい。

侵入生物データベース

危険外来種という用語は、誰が作ったのだろう。

誤解を生み出しているのは、こんな人たちだな。

これは、たまたま拾いあげた一つにすぎない。
朝霞市の場合、ナガミヒナゲシには、特定外来生物とか生態系被害防止外来種といった語は添えてはいないが、生態系への影響が見過ごせない外来植物として、自宅の敷地内にあったら駆除するよう呼びかけている。

この記事によると、
「触れると手がかぶれるなどの症状が出る可能性がある成分を持っています。」
とのこと。成分を持つと言うものの、かぶれるとは言っていない。

しかし、かぶれることがあるので注意してください、と言っている人が多い。

本当にかぶれるのだろうか。

ネット民は、このような話題が好きだから、書きたくなるのだろう。拡散したくなるだろうね。注意とか危険とか言われたら、煽りに釣られてついつい読んでしまうのが、一般人の悲しさよ。

しかし、よくあるのが、いや「よく」ってどのくらい耳にするかと聞かれても感覚的に多いとしか言えないが、危険だとか注意だとか言っても、量が問題にならない微量だったりすること、あるんじゃない?

で、ナガミヒナゲシでかぶれるのかぶれないの?

ネットで検索した。かぶれるというエビデンスを見つけることはできなかった。

エビデンスなんて用語を使っちゃった。日本語で言えってか。エビデンスとは、証拠とか根拠という意味。

かぶれた皮膚の画像を探したが、それも見つからなかった。

注意:上記のサイトには、不快な広告や下品な広告が表示される恐れがあります。また、顛末としてコメントが記載(引用?)されていますが、人によってはキツすぎるかもしれません。

とあるチラシがデマであると言っている。

一番上に書いている「危険外来植物」という植物はないということ。
ま、誰が作ったかわからないが、専門用語としてはないけど、一般用語としては勝手に作ればと思う。しかし、専門用語に似ているので誤解を生むだろう。よって、使うべきではないと思う。
ま、それを狙ったのかもしれないが。いや、狙ったのだろう。最初に言い出した人間は、狙って言った。それを聞いた人間が、考えもなしに、拡散した。そんな感じだろうか。
問題のちらしには「特定外来生物」指定植物を上回る影響があると書いている。その辺は、かなり煽っているという印象を受ける。
がしかし、チラシを作った本人は、本気でそう思っていたのだろう。デマをネットで拡散してしまう人にありがちなことだ。

自分の考えでは、「危険な外来種」はセーフだが、「危険外来種」はアウトかな。

しかし、「危険な」という表記にも問題がある。一体、どのくらい危険なのか。危険だけではどれくらい危険なのかがわからないという問題がある。受け取り方は人それぞれ。
危険と言われた場合、それを鵜呑みにしないで、どのくらい危険なのかを確認する必要がある。

ナガミヒナゲシを危険とするのは、1ミリたりとも外来種は許さないといった、よくないものを一切許さない最近の風潮につながるものがあるように感じる。

余談だが、1位でないといけないものってあると思っている。

さて、ここに外来種についての考察がある。

外来種をどうするかは難しい問題だ。そう言って、外来種問題から、逃げている自分。だって、周りを見回したら、帰化植物という、元外来種だらけなんだもの。

記事の中で外来種問題について「悪いのは外来種ではなく持ち込んだ人間」なんて言う意見が取り上げられていた。

嫌いだな、そういうの。
いるよなあ、悪いのは〇〇じゃないとか言うやつ。

そんなことを言っていても、問題は解決しない。

読んだので貼っておく↓

200粒、¥300。種子をメルカリで売っているやつがいる。

そう言えば「虞美人草」ってあったっけ。

シャーレーポピー。

虞美人草とナガミヒナゲシとは種類が違うみたいだな。

「虞美人草」
夏目漱石の著書にあった。読んだことはない。多分。

話はポンポン飛ぶ。

昔、虞美人草と書かれた種子を買ってきた撒いた。たしか虞美人草と書いてあったと思うのだが、今となっては実際に経験したことなのか、夢で見たことなのか、それすらわからないほど、曖昧な記憶だ。
種子を撒いてどうなったか覚えていないし、芽が出たとか、花が咲いたとか、その辺、一切記憶がない。

だた、ぼんやりと記憶していることは、種子を買って撒いた後で、春になるとオレンジ色のケシの花が咲くようになったということだ。雑草のように。
自分は、虞美人草がナガミヒナゲシに化けたと思っている。発芽から開花、そして種子結実までのサイクルをとおして先祖帰りしたのではないかとか、購入した虞美人草の種子の中身は実はナガミヒナゲシだったとか、いろんな考えが浮かんでくる。種子の袋の表には、綺麗なオレンジ色のポピーの写真があったように記憶しているのだが。
今となっては確かめようがない。

どんな乳液が出る?

そう言えば、乳液がどんなものかを見ていなかった。
抜き忘れたのが1本あったので、切ってみた。

茎の切断面。上側
ハサミの錆がついてしまって茶色くなってしまった
茎の切断面、上じゃなくて下だろうということで、下側
葉の切断面
未熟な果実の切断面

乳液は出なかった。

乳液とは

辞書的には、白くて乳状とされている。乳状とは、白くてどろりとした様子のこと。
色、関係あるの?
つまり、白くてどろりとした液体が、乳液。

乳液のイメージはこれ

タンポポの花茎を切断したところ
オニタビラコと思われる植物の茎を切断したところ

自分がナガミヒナゲシと思っていた見ていた草を切っても乳液は出なかった。
素手で抜いていたにもかかわらずかぶれたことはなかったのは、そもそも乳液がなかったから、ということか。
もしかして、あれはナガミヒナゲシとは違う品種だったのだろうか。

Wikipedia によると、ナガミヒナゲシ Papaver dubium には、2種類の亜種があるそうだ。

subsp. lecoqiisubsp. dubium

かぶれるかどうか、パッチテストするしかないか?

ナガミヒナゲシにはアルカロイド性の有害物質が含まれています。

アルカロイド。有毒物質。

アルカロイド性の、「性」って何?

ナガミヒナゲシには、アルカロイドは含まれているのだろうか。

麻薬の原料となるアルカロイドは含まれないと言っていた。確か、そのようなことを書いていた。
それ以外の麻薬の原料とならないアルカロイドって、あるのだろうか。
なんらかのアルカロイドがナガミヒナゲシには含まれているのだろうか。そして、それは皮膚の炎症を起こすようなものなのか。

ネットで調べた限りでは、わからなかった。

汁の写真があった。
この場合、綺麗な黄色い汁が出ている。

自分は、汁が出るのを確認できなかった。
しかし、草全体の見た目が違うような気がする。茎に生えている毛の感じが違うので、別種だろうか。それとも、乳液をたくさん出す時期があるのだろうか。

結局、ナガミヒナゲシの汁に触れるとかぶれるかもしれないという話を信じられるだけの情報は見つからなかった。

自分は、素手でつかんで抜いているが、かぶれたことはない。よって、ナガミヒナゲシの汁でかぶれるかもしれないという情報は、

真偽不明、デマの可能性あり

としておきたい。個人的には。


続編はこちら

t.koba

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