舞台「千と千尋の神隠し」、来年4月から英国公演 日本語で上演

増田愛子
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 宮崎駿監督のアニメ映画が原作の舞台「千と千尋の神隠し」が来年4~7月、英国で上演される。製作した東宝が発表した。2022年の国内での初演に続き、橋本環奈さんと上白石萌音さんが主人公の千尋を演じる。同社によると、日本で作られた演劇作品を、3カ月という長期にわたり、海外で日本語上演するケースはまれという。

 舞台「千と千尋」は、ミュージカル「レ・ミゼラブル」オリジナル版の潤色・演出で知られる、ジョン・ケアードさんの翻案・演出により、東京など5都市で上演された。大小のパペットを使い、アニメーションならではのキャラクターや、その動きも巧みに表現。チケットは全公演で完売し、話題を呼んだ。国内では今年8月に名古屋、来年3~6月に東京など5都市で再演される。

 英国公演は、現地の製作会社PWプロダクションズとの共同製作。ロンドンの劇場地区ウェストエンド最大級の劇場、約2300席のロンドン・コロシアムで上演される。

 スタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーは「初演において高い評価をいただいたのも、ジョンをはじめ、キャスト、関係者の皆さんのご努力あってのもの。深く敬意を表します。『千尋』が舞台の本場でどのように評価されるのか、非常に楽しみです」などとするコメントを発表した。

 英国では昨年秋、名門劇団ロイヤル・シェークスピア・カンパニーが、同じく宮崎駿監督のアニメ映画「となりのトトロ」を、日本テレビとの共同製作で舞台化。今年、同国で最も権威ある演劇賞「オリビエ賞」の演出家賞を含む6部門に輝いた。11月から来年3月の再演が決まっている。(増田愛子)

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